委託販売とは??販路拡大をしたい小規模事業者が知っておくべき事?

space palette labo編集部

自分の店で商品を売ることは、消費者に直接販売できるメリットがある一方で、販売ができる量に限界があるというデメリットもあります。販売員を雇ったり、自店舗の規模を拡大していくことで、販路拡大をしていけるものですが、そのためには莫大な出店費用が必要です。特に小規模事業者は抑えられる固定費用は抑えておきたいもので、少ない費用で効率良く販売数を伸ばしていく必要があります。

今回は少ない費用で販路拡大が可能である、委託販売について解説いたします。

委託販売とは

委託販売とは、自社の商品を第三者に委託して販売してもらう方法です。委託販売には、実店舗での販売とオンライン上での販売の2種類があります。実店舗の場合は、カフェやショップの一角に販売スペースを設けます。オンライン上での販売は、委託販売を専門にしたサイトなどに商品を登録します。商品が売れたら、購入者の元に商品を発送します。

委託販売は、店舗の維持費は必要ありませんが、委託料や手数料が必要です。カフェやショップに委託する場合は、委託する手数料に加えて売上に対して30%程度を支払うことが多いでしょう。高い売上が狙える立地のいいショップは、手数料や売上に対する%が高くなる傾向があります。オンライン上の委託販売は、在庫を手元で管理し発送する必要がありますが、市場を海外にまで広げるチャンスも出てきます。

委託販売と卸販売の違い

委託販売と近い方法に卸販売という方法ケースもございますが、全く異なるものです。委託販売はマージン(手数料)を支払って、販売をしてもらう形式のものですが、卸販売は仕入れてもらう(購入をしてもらう)形式のものになります。換言すると、委託販売は代理店やパートナーのような概念になります。委託先の企業と一緒に商品を販売し、売り上げを一定割合で折半していくものです。対して卸販売は卸先の店舗(企業)がお客様となり、商品を仕入れてもらう形式のものですので、似て非なる形式のものとなります。

委託販売のメリットとデメリット

委託販売のメリットは「店舗を持つ必要がないこと」と「販売する手間がなくなること」です。店舗を持てば売れ行きに関係なく維持費が必要です。光熱費や家賃だけでなく、人件費も必要です。さらに、店舗として成り立たせるためには、それ相当の商品数も必要になります。委託販売は、大量生産できない手作り品や製造数が少ない商品にはメリットが大きい販売方法です。また、委託販売は販売も委託します。そのため、本業がある人でも委託販売を利用することで自分の商品を販売することができます。

デメリットとしては、手数料が発生するために利益率が低下する点。委託先を探す手間と労力が発生することです。商品の単価が低い場合は、手数料や委託料を差し引きすると利益が想像以上に少なくなることがあります。また、大切な商品を安心して委託できる委託先をみつける必要があります。適切な商品の取り扱い方ができる委託先、トラブル時の対応ができる委託先を見抜く力が必要です。

委託先の探し方

委託販売は、信頼できる委託先がいないと成り立たないものです。どのような商品を販売するのかにもよりますが、自身の商品や作品のイメージに合致した場所である必要が出てくるかと思います。委託先をみつける方法は、大きく分けて2つあります。

自力で交渉(営業)する

自分の足で委託先をみつける方法です。カフェやショップの一角に商品を置きたい場合は、ショップのオーナーに直接お願いする方法があります。すでに委託販売をしていれば、その実績を元に話をしやすい環境にもなるはずです。通常の販売とは異なりますが、営業力(コミュニケーション能力)が重要になるはずです。重要な点は、委託先の候補を選びつつも選び過ぎないバランス感覚が重要ということです。自社にとって不本意な場所で商品を置いてもらう必要は無いかと思いますが、委託先も1社のみだと売上の伸びもそれほど期待ができるものでは無いはずです。販路拡大を考えているのであればそれなりに多くの委託先を確保していく必要があるものです。

スカウトや問合せ

自力で交渉という手法がある一方で、スカウトや問い合わせを待つという方法もあります。ただし、問い合わせを待つためにはそれなりに自社ブランドを知ってもらう必要が出てきます。そこで考えたいのが、大きなイベントに参加してスカウトを待つ方法です。

ハンドメイドやクラフト雑貨、アクセサリー、アート作品など個人や中小企業が集まって出店するイベントに参加をしてみることは有効です。大きなイベントには、出店者を探している人やスカウト目的でやってきている人がいるのです。

声をかけられたときにチャンスを逃さないようにするためにも、イベント出店時には連絡先を書いたカードを店頭に置いておくといいでしょう。ここで重要になってくる点としては、自社のホームページやSNSアカウント等がどの程度充実しているかということです。イベント終了後にスカウトのメールが届くことがありますが、問い合わせが先が不明確だと折角の機会を失ってしまう可能性もあるからです。

委託販売の注意点

委託販売にはいくつか注意点があります。実店舗の委託販売は、商品を預けるため自分で商品管理をすることができません。在庫管理についても自社で管理ができない前提での注意が必要になってきます。また、カフェなどの実店舗に商品を並べる場合は盗難や破損のリスクもあります。

しばしば、委託先に支払う委託料や手数料を保証金と思い込んでいる人がいますが、委託料や手数料は「商品を置かせてもらうためのお金」です。保証については別途契約書にしておく必要があります。

また、よくあるトラブルは商品撤退時に発生します。販売を委託するときには委託する側が費用を負担することがほとんどですが、委託期間を終えたときの商品の撤退費用や送料負担をはっきりとしておくことが大切です。中には、一方的に商品を送り返し、納品数と返品数と売上金が合わないという事態が発生することもあります。納品するときには納品書を発行することもトラブルを回避するポイントです。

あらゆるリスクや委託先との認識の相違などを加味して、契約書を作成する必要が出てくるかと思います。いかに近しい業者であっても、委託先との契約は口頭ですませるようなことは避け、自社に不利では無い契約を締結してから開始する必要があります。

まとめ

委託販売は、手軽に販路拡大できる方法です。ただ、大切な商品を預ける販売方法であるため、信頼できる委託先をみつけることがポイントになります。委託販売先が見つかった時はとても嬉しいはずです。ただし、取引後に認識の相違が発生してしまうことも多々あるはずです。しかしながら、オンラインによる委託販売も広がり、販路は世界規模に広がりつつあります。自分の作品を多くの人に知ってもらうためにも委託販売に挑戦する価値はあるはずです。

この記事が、小売事業者様やクリエイターの方々のお役に立てれば何よりです。

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文:式部 順子

編集:簡 孝充

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