マルシェ出店に必要な事前知識を解説−小規模事業者が知っておきたいこと−

space palette labo編集部

たくさんの店や人が集まるマルシェに出店することは、大きなメリットが期待できます。商業施設に催事出店をする場合と比較しても、マルシェの出店は制約が少なく、事業者にとっても開けた場です。しかしながら、初めてのマルシェ出店にはわからないことばかりかと思います。

今回は、マルシェへの出店を検討されている事業者の方が、知っておきたいことを解説いたします。

マルシェに出店するメリットとデメリット

マルシェ出店にはメリットとデメリットがあります。メリットは、多くの人に商品をみてもらえることです。マルシェはイベントでもあり、休日には家族連れで多くの人がやってきます。また、直接営業できるメリットもあります。商品の魅力を直接消費者に伝え、消費者の感想を聞くことができる機会は意外と少ないものです。さらに、マルシェには同業他社が多数出店します。販売方法や商品の陳列方法など、みて学べることがたくさんあります。マルシェは、テナントを借りるよりもずっと安い出店料です。費用面でもマルシェはメリットが大きいでしょう。

デメリットは、立地によって売れ行きが変わることかもしれません。生鮮食品を多く扱うマルシェには、生鮮食品を求めている客が多くやってきます。その中で全く違うジャンルの商品を並べても需要は少ないでしょう。また地元密着型のマルシェでは、顔なじみの店から買うという流れができていることもあります。新規で参入したばかりのときには寂しく感じるかもしれません。

マルシェ出店前に知っておきたいこと

昨今、マルシェは公園や広場などで開催されるものがあれば、商業施設の一角でマルシェという名目でイベントを開催されていることがあったりもします。様々な種類のものがございますが、マルシェ出店前に知っておきたい注意点を解説させていただきます。

イベント規模で異なる出店料

マルシェは、当日飛び込みで出店はできません。事前に申込登録が必要です。例えば、横浜で行われるハンドメイドマルシェでは、2日間で2000店が出店します。開催時間は11時から18時までです。出店料はブースの広さによって変わりますが、小規模なものであれば2日間で2万円から3万円程度です。イスやテーブルが必要なときには別途追加費用でレンタルすることができます。出店費は、自治体が行うマルシェは3000円程度と安い傾向がありますが、これも実際に出店をするイベントの規模により大きく異なるものになります。

マルシェの出店を決めたら申し込みをして、手続き完了の返事を待ちます。規模の大きなマルシェによっては出店審査が行われることもあります。審査完了後に出店料を支払うことになりますが、開催前段階が振込期日であることが多いため注意が必要になります。

飲食提供を行う場合

提供するサービスが飲食である場合、保健所への申請が必要な場合もあります。大規模なイベント(マルシェ)であれば主催者側から申請についても案内があり、それに応じて対応する必要が出てきます。一方で小規模イベントではレギュレーションが不明確な場合が多いものです。自身が主催者になる場合にもやはり、役所への申請等は自身で行う必要が出てきます。

マルシェのようなイベントで一部に飲食コーナーを設けられている場合は多いものです。飲食提供を行う場合には、臨時営業の許可を保健所に申請する必要が出てきます。一方で、デパートや商業施設で開催される催事については臨時営業ではなく、通常営業の許可が必要になります。臨時営業の場合、審査で見られるポイントとして、提供する食品、施設(設備)基準、衛生管理の視点です。

同じ飲食であっても、手の込んだ調理が必要な食品とそうでないものでは検査の段階で見られるポイントも異なりますし、当日用意をしなければいけない設備類も変わってきます。また、厳格さについては自治体によっても大きく変わるものですが、共通しているのは3方の囲い(天井と壁面)がされた場所であり、手洗い場(ポリタンク等)が必要である点です。また、海鮮などの腐りやすい食材を扱う場合には、より厳格な設備と衛生管理を求められることになります。

そもそもの目的はやはり、食中毒が発生するリスクを軽減させるためにあるものです。大規模なイベントになると、より厳格さが求められるものですが、自主企画の場合にもある程度の厳格さを持って取り組むべきことになります。

マルシェの一部にて飲食提供をされる場合も勿論、例外なく保健所への申請が必要になります。

出店前に考えておきたいポイント

マルシェ出店を成功させるためには、いくつかポイントがあります。一番大切なポイントは、来客数が多いマルシェに出店することです。来客数が期待できるマルシェは立地がよく、出店料が高い傾向がありますが、多少出店料が高くても客数が多い方がマルシェ出店の醍醐味を感じることができるでしょう。定期的に開催されているイベントであれば、一度足を運んで見てから出店を検討するというのも良いはずです。

また、マルシェは開催日だけで終わりにしてはもったいないです。マルシェは客との出会いの場と考え、マルシェ以降の集客につなげる工夫をしましょう。とくに高額商品は、マルシェ出店時には購入の決断ができず、あとから購入されることもあります。検討中の客には店のURLを掲載したフライヤーやショップカードを渡し、後日購入してもらえるようにしておくことも重要です。

一度、出店をして見た後には全体の流れが見えやすくなるため、自分のブースにどの程度来客があり、そのうち何割程度が購入してもらえるのか、そして何名にショップカードを渡せるのか?といった具体的な目標設定もやりやすくなるはずです。重要なポイントとしては、より具体的な目標と顧客導線を考えて出店をしていくことかと思います。

まとめ

マルシェ出店を成功させると、商品への自信だけでなく商売としてやっていかれる自信がわいてきます。例え売上が少なかったとしても、自分の商品を自分の手で売ることは貴重な体験です。また、同業他社とコミュニケーションをとりながら、横のつながりを増やしていける機会にもなるはずです。

この記事がマルシェ出店を検討されている事業者の方のお役に立てれば何よりです。

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文:式部 順子

編集:簡 孝充

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