物産展とは?出店を検討している事業者が事前に知っておきたいことを解説

space palette labo編集部

地方のおみやげやグルメが集結したイベントが物産展です。現地に行くことができなくても、まるで実際に旅行に来たかのような活気があり、人が多く集まります。物産展をきっかけに商売の幅を広げる店も多く販路拡大のきっかけとしても魅力があります。

今回は、物産展出店を検討されている方が事前に知っておきたいことを解説いたします。

物産展とは

物産展とは、その土地が産出したものを販売するイベントです。具体的には、北海道物産展や九州物産展のようにある地域のおみやげや郷土品、グルメを一か所に集結させて展示や販売をします。近年は、地方の店や商店街もオンラインショップに乗り出し、欲しいときに購入することができるようにはなりましたが、物産展の活力あふれる雰囲気は変わらない人気があります。また、自然災害が発生した地域の物産展は復興イベントの一環としても注目されています。

物産展の魅力は、普段の店頭ではみられない商品との出会いです。客は「安く買いたい」という気持ちよりも「普段は買えないものが欲しい」という気持ちが強い傾向があります。物産展には、老若男女が訪れ話題性と集客力があります。物産展出店がきっかけでSNSによって拡散し販路拡大につながる可能性もあるでしょう。

物産展ができる場所と出店方法

物産展の多くは百貨店の催事や駅のコンコース、商業施設などで開催されています。最近はスーパーマーケットでも開催しています。調理スペースがある百貨店の催事場では、実演販売も行われています。

物産展と似たものにアンテナショップがあります。アンテナショップも地方のおみやげやグルメを販売していまが、物産展とは異なり店舗を構えて営業しています。運営は自治体や外郭団体が行っていることが多く、物産展よりも観光地の広報や地方のPRを目的としています。また、大きな違いは、物産展は1週間程度の期間限定の営業に対し、アンテナショップは無期限で店舗を構えていることです。

販路拡大や話題性の大きい物産展に出店したいと考える店はとてもたくさんあります。物産展の出店方法は、出店する場所によって異なります。百貨店の物産展は、企画会社が運営するため百貨店に交渉しても出店することは難しいでしょう。企画会社にスカウトをされたり、企画書が認められたりしることで出店する道が開けます。個人経営のスーパーならば直接交渉の方法もあります。ただし、物産展の経験がない人にいきなり出店を許してくれるところは少ないでしょう。物産展出店を目指すならば、小規模の物産展で出店経験を積み重ね、徐々に規模を拡大して実績を積むことが出店のポイントです。

事前に知っておきたいこと

実際に物産展に出店を検討する際には考えておきたいこともあります。少数精鋭の組織体制であれば、下記の2点はなおさら事前に知っておきたいはずです。

自社の販売員と販売委託事業者 

物産展は地方の小さな店にもチャンスは訪れます。ある日、百貨店のバイヤーや企画会社の営業担当がやってきて物産展出店の話が舞い込む可能性もあります。しかし、商品の良し悪しと販売(営業力)は根本的に異なるものです。生産に慣れている方であっても大きな百貨店でいきなり大勢の客に販売することに抵抗を感じる人がいます。せっかくのチャンスだけど対応できる能力がないと思い込んで断ってしまう店もあるようです。

しかしながら、商品に自信があるならば販売は委託するという方法もあります。費用はかかりますが、自慢の商品の販路拡大チャンスをつかむためならばけして高くはない金額でしょう。例えば、食べ物ならばマネキンを雇います。相場は1日1万円程度です。物産展の話をもってきた企画会社に販売を委託すれば、商品の製造に集中することができるでしょう。物産展は、通常の販売量とは比較にならないくらいの量が必要です。製造人員を確保し品切れをおこさないためにも「委託販売」という方法があります。

百貨店の物産展では、物産展期間中は社員1名以上が店に常駐することを出店条件にしていることがございます。その場合は自社の社員を店に責任者として常駐させる必要が出てきます。

売上金の入金について

物産展は、売り上げた金額をすべてその場で持ち帰るわけにはいきません。売上金は百貨店から主催者が受け取り、その後手数料などを差し引いた残額が支払われるものです。凡そ1〜2か月後くらいに振り込まれることが多いでしょう。施設によって異なるものですが、売り上げの20~30%であることが多いものです。施設や機材をどの程度施設側から借りたのかによってもこの金額は変動するものです。

また、物産展出店には什器のレンタル費や広告宣伝費の徴収もされることがあります。大規模な物産展には、事前の説明会があります。どの費用が出店者負担になるのかを事前にしっかりと確認するようにしましょう。

まとめ 

物産展は、販路拡大やPRのチャンスになるため、出店を狙う店はたくさんあります。そのため、企画書を何度提出しても出店チャンスに恵まれないこともあります。そんなときには、出店したい場所と商品が合っているかを見直してみるといいでしょう。企画会社に相談してみる方法もあります。「あなたの商品を売りたい」と思ってくれる物産展と出会うことができれば、きっと大きなチャンスになるのではないでしょうか。

この記事が小売事業者様のお役に立てれば何よりです。

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文:式部 順子

編集:簡 孝充

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