ロケハンを通じて写真撮影当日をスムーズに行う5つのポイント

space palette labo編集部

「ロケハン」という言葉の意味を知っていても、具体的に何をするのかわからない人が多いのではないでしょうか?ロケハンを行い事前準備することで、本番ではスムーズな撮影が可能になるはずです。万が一トラブルがあっても、的確な対処が可能となることでしょう。

今回はロケハンをより有意義なものにする5つのポイントを解説します。

ロケハンの目的について

ロケハンとは本番に撮影がスムーズにいくよう、事前に撮影現場の下調べをすることです。撮影本番の動きをシミュレーションしたり、必要な荷物を確認したりと、当日の様子をイメージしながら一連の流れをつかむ作業となります。経験豊かなプロであっても、下準備なく本番を迎えては、スキルを十分に発揮できません。ベストコンディションで撮影するために、必要なものなのです。

ロケハンを行うメリット

ロケハンを行うメリットは大きく分けて下記の3つが考えられます。

  • 撮影本番の動きがイメージできる
  • タイムスケジュールが組みやすくなる
  • 足りないものがわかり、本番までに用意できる

以下にて詳細を解説していきたいと思います。

撮影本番の動きがイメージできる

ロケハンを行うことで、撮影当日の動きがイメージできるようになります。撮影本番と似た状況を作り「どのような動きをするとよいか」「モデルにはどのように動いてもらうか」「どこから機材を搬入するか」など、実際の撮影を想像しながら行います。撮影のリハーサルのようなものです。

ロケハンを行うことにより、今までぼんやりとしていた本番の動きや撮影のイメージを、クリアにできるのです。

タイムスケジュールが組みやすくなる

ロケハンを行うと、タイムスケジュールが組みやすくなります。撮影本番と似たような動きをすることで「何時までに集合するか」「機材の設営はどの程度時間をかけられるか」などが見えてくるからです。作業の時間を細かく測り、当日スムーズに動けるようなタイムスケジュールを組むとよいでしょう。

足りないものがわかり、撮影当日までに用意できる

ロケハンを行うことで、撮影に足りないものがわかります。たとえば想像していたよりも太陽の光が入らずうまく撮れなかった……ということはよくあります。その場合は、照明機材が必要です。もしロケハンをしていなかったら、本番中に機材が足りないと気づくことでしょう。

それではすでに手遅れです。ロケハンの時点で足りないものがわかれば、本番当日までに用意できます。ロケハンは本番に必要な機材や資材を確認するためにも、必要な作業なのです。

ロケハンを充実させる5つのポイント

前段では、ロケハンを行うメリットについて考えてきましたが、ここではロケハンを充実させるポイントについて解説していきたいと思います。大きく分けると、下記の5つがロケハンを充実させるポイントです。

  • 写真のコンセプトや予算を決めておく
  • 候補地を5つほど出しておく
  • ロケ当日に使用する機材を全て持参していく
  • 周辺のお店やコインパーキングを確認しておく
  • 時間をチェックしておく

以下にて解説させて頂きます。

写真のコンセプトや予算を決めておく

予め写真のコンセプトや予算をはっきりさせておくことで、ロケ地選定にも大まかな条件が見えてきます。

何を撮るのか、どのような世界観で撮るのか、撮影のテーマがあやふやになってしまいまい、場所を選ぶにも選べなくなってしまうはずです。そのため、予め写真のコンセプトや予算を決めてから、撮影場所を探してみてください。

候補地を5つほど出しておく

ロケ地は1つだけでなく、5つほど候補地を用意しておくと安心です。許可がおりなかったり、天候によっては撮影ができなくなったりした場合でも、代わりのロケ地を用意しておけばすぐに変更できるからです。撮影場所の確保はなかなか大変です。スペースのマッチングサービスや、自治体でもロケ地を紹介しているサイトがありますので、一度利用してみるのもよいでしょう。

ロケ当日に使用する機材を持参していく

ロケハンでは、撮影に使う機材を持参していきましょう。撮影当日を擬似体験することで本番のイメージができるようになるからです。荷物が増えて面倒ではありますが、本番を成功させるために、しっかりと準備して置く必要があります。想定していた絵と少し違う…ということは現場に行ってみないと体験できないからです。当日で使うカメラやレンズ類だけではなく、三脚やスタビライザー、ドローンといった実際に撮影で活用する機材に近いセットでロケハンを行う必要があります。

周辺のお店やコインパーキングを確認しておく

撮影中で足りないものや必要なものが出てきた場合、すぐに買いにいかなければなりません。徒歩圏内で、コンビニを探しておくとよいでしょう。また撮影場所に駐車場が併設されていない場合、車を停める場所が必要です。

できるだけ近い場所のコインパーキングを探しておきます。当日慌てることがないよう、お店やコインパーキングを忘れずにチェックしておきましょう。

時間をチェックしておく

あらかじめ撮影する時間帯を、チェックしておきます。特に屋外で撮影する場合、太陽はどのあたりに来るか、影はどのように入るかなどのチェックが必要です。季節や天候によって日光の色や強さ、影の落ち方が変わってきますので、しっかり確認しておきましょう。

太陽の動きと時間をチェックしておくと、本番でもイメージにあった撮影がしやすくなります。

まとめ

今回の記事では、撮影本番を円滑に進めるために必要なロケハンについて解説をしてきました。事前に撮影現場を下調べすることで、当日の撮影がしやすくなります。あらかじめ想定していた流れと違うことは実際の現場でよくあることです。

仮にロケハンを完璧にこなしていても撮影本番がうまくいかないことはあるかもしれません。ただし、あらゆるリスクを加味して失敗してしまう可能性を最小限に抑えていくことはできるのではないでしょうか。

この記事が撮影に関わる事業者様のお役に立てれば幸いです。

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文:おおしまはな

編集:簡 孝充

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